ルイスレザーのライダースジャケット、往年のグランプリライダー達に思いを馳せて。
ルイスレザーのサイクロン・ライトニングなど定番をはじめ、いいです。100年以上の歴史を持つルイスレザーなので造りがいいのは当たり前。詰め込まれた革ジャケットノウハウでライダースファッションを育ててくれます。1897年、ロンドンに創業したルイスレザー。本格的にレザージャケットの製作に取り掛かったのは第一次大戦後、欧州の空を縦横無尽に戦闘機が飛び回り始めた時期に符号します。フライトジャケットとして名を馳せたB-3のAVIREXは1975年。日本では既に軟弱化しているけれど、ルイスレザーはAVIREXなんかとは年季の入り方が違うのだ。本物、筋金入りのフライトレザージャケットとして生まれたルイスレザーのジャケットは、後に隆盛を迎える欧州二輪グランプリシーンで独占状態まで築き上げた逸品なのだ。
ルイスレザーのジャケットは当時の戦闘機の常用高度数千メートルでの気温や乾燥度からパイロットをしっかり守るための深い「あわせ」や寒さで悴む手でも操作が容易なように配置されたジッパーなど、ルイスレザーによる改良に次ぐ改良が施されている。こうしたハードなスペックは、戦後の欧州二輪ライダー達に文句なしでルイスレザージャケットを着用させるようになった。当時の二輪は「曲がらない、止まらない」のだ。当然、コケる。そんな時でもルイスレザーのガッチリした革と縫製がライダーを守ったし、グローブを着用して寒風の中を吹っ飛ばすマン島TTなどでは出来のいいルイスレザーのジャケットが必需品だった。とにかく、マン島では転倒によって毎年のように死人がでるのだ。ルイスレザーのサイクロンやライトニングが一体何人のマン島TTレーサーの命を救ってきたか数え切れないだろう。そんな風にして実践テストを重ねて改良されたサイクロンやライトニングが15万円と言われても、それはルイスレザーを愛する者にとって「当たり前」とも言える。
ルイスレザーは機能性フライトジャケットとして開発されたわけだけれども、次第に主戦場を二輪ユーザーへと移し、ついにはオーダーメードのレザースーツに進出。1940年代からのイギリス二輪モータリゼーションの高まりと時を同じくしてルイスレザージャケット・レーシングスーツの着用者が爆発的に増加した。「二輪に乗るならルイスレザーの合言葉」、「二輪とセット販売のルイスレザー」が当たり前の考え方になった。当時のトライアンフ乗りたちに、ルイスレザーは欠かせなかった。この流れは当然欧州全土に広がり、ドカもBMWもモトグッチ乗りたちもルイスレザー・サイクロンやライトニングを愛用している。そんな欧州バイク乗りたちの歴史が詰め込まれた逸品がルイスレザージャケットなのだ。サイクロンでもライトニングでも、あるいはファントムでも本気のバイク乗りなら一枚は持ちたい。着るほどに、走るほどにルイスレザージャケットがライダーを成長させてくれる。